母
肩甲骨がむずがゆくて
気がついたらそこには
小さな羽が生えていた
目覚めた所はやわらかな光で
豊かさに満ちあふれていた
あなたが笑うとその振動は
私の身体に伝わり
あなたが喜ぶとその鼓動は
私の心臓まで届いた
私たちは一体だった
誰よりも分かりあえた魂だった
いつの頃だろう
鈴の音が聞こえた
「チリーン。チリーン。」
私はただ泣いていた
それは喜びであり感謝であり
戦いの始まりだったかもしれない
私はあなたという大地を選んで
青い閃光と共にあなたのお腹で息づいた
あなたという原点がなかったら
私は帰る場所のない
さすらい鳥のようだろう
いつも私は
あなたという大地から
翼を広げて飛びたっている
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もうすぐ母の日ですね。
私の母が亡くなってから10年近くなります。
この詩は、母の晩年になった頃に体感したことを、そのまま書いたものです。
不思議なもので、母を身近に感じることがあります。
いつも心は繋がっている。
いつも私を守ってくれている。
どこかで応援してくれている。
本当に今は感謝しかありません。